あらすじ
その会議には、特に目的も結論もなかった。
「問題はありますか?」
「ありません」
「では、対策は?」
「不要です」
「……確認ですが、問題は?」
「特にありません」
確認のための確認と、
念のための念のためが繰り返され、
誰も何も決めないまま、会議だけが順調に進行していく。
議事録は完璧。
発言も合意も、すべて記録されている。
ただし――
何も起きていないという事実だけが、正確に残された。
これは、問題がなかった会議の記録であり、
問題が生まれる直前の静かな物語。
なお、この記録は
『特に問題なし』『保留された記録』と、
どこかで静かにつながっているらしい。