あらすじ
とある近未来。
人と人との距離をうまく測れない少年、德留煉は、
ある日、帰り道の路地裏で壊れた不思議なキカイを拾う。
かすかに残っていた応答。
捨てられるには、まだ早い――そう感じた煉は、
キカイを家に持ち帰り、修理し、身体を作り、そして名前をつけた。
德留知夜。
それは人ではなく、完成品でもないAI。
けれど、煉の言葉を覚え、沈黙を理解し、夜の静けさを好む存在だった。
一緒にご飯を食べること。
朝の挨拶を間違えること。
失敗して、笑って、また直すこと。
世界を怖がっていた少年と、
世界を知らないAIが、
少しずつ、ゆっくりと成長していく。
これは、
急がない二人の、静かであたたかな近未来の物語。