あらすじ

明暦三年一月中旬、三日間に渡って炎が江戸を襲う。死者は十万人とも云われる明暦の大火は江戸時代最大の火事は、人々から大切なものを失わせた。  そう、多くの名刀も消失した ――――  復興が進められる江戸城から回収された焼けた玉鋼が届けられる。それは茎(なご)と呼ばれる柄の部分と刃を六寸ばかり残して焼身となった刀。  刻まれた銘は江雪斎正宗。  手に取ったその者は寺社奉行でもあったことから、甲州街道にある質入れされた神社を買い取ると子孫を住まわせ、その刀を奉らせたと伝えられる。その末裔は何代にも亘り、その粗末な神社に暮らす。   板部 桜巳祜(いたべ さくらみこ)は御年24歳を迎える。その羞花閉月な美しさに五尺ほどある背丈。このお転婆娘に以前はたいそうな数の男が求婚にここを訪れた。  縁談に興味もなく、巫女にもならずで、えらく道楽な女と噂される。  今も白鞘(しらさや)に収められ刀を前に干物で酒をいただき、どちらが神物なのか分からない程の有様。  それでも御上からの沙汰とあれば赴かねばなるまい。  ※フィクションです

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/01/22
  • 現在の作品神くだし、つかまつり候