あらすじ

王都の地図局で働く測量士見習いのレイは、境界の森の奥に“不自然な空白”を見つける。先輩から「触るな」と止められても、空白の向こうにあるはずの何かを確かめたくなり、ひとり森へ踏み込んだ。何度も同じ場所に戻ってしまう迷い道の先で、レイは地図に載らない村へ辿り着く。村の少女ミナは村の名前を語らず、レイが書き留めた文字は薄れて消えていく。やがて村長から、村が“守るために地図から消された”過去を聞かされる。そこへ王都の役人が現れ、「保護」を名目に村を解体しようとする。記録が救いではなく刃になり得ると知ったレイは、地図に載せない選択をする。別れ際、ミナが渡したのは何も書かれていない木札――「書かないで。覚えてて」。地図に残らなくても、確かにあった温かい場所を、レイは胸の奥に持ち帰る。

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小説を読もう2026/01/23
  • 現在の作品王国の地図にない村