あらすじ

「学校の冬を越すためには、誰かが『それ』を温め続けなきゃいけない」  旧校舎の突き当たり、冷え切った『特別養生室』。  高校二年生の美津子と理恵は、そこで経験者の鈴木さんと出会う。  三人の仕事は、部屋の真ん中に置かれた正体不明の「それ」に手を当て、温度を保つこと。 「順番を守ること」「流れを止めないこと」……。  鈴木さんに教わりながら、三人はお喋りに興じ、お弁当を分け合い、放課後の時間を共有していく。  けれど、ほんの少しのミスで「それ」に亀裂が入ったとき、空気は一転した。  溢れ出す冷気。取り乱し、泣き叫び、私たちに縋り付く鈴木さん。  その「声」を前にして、私と理恵が感じたのは、どうしようもないほどの違和感だった。  私たちは、一体何を温めていたのか。  最後の一行、この物語の「嘘」に気づく。

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カクヨム
カクヨム2026/01/22
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