あらすじ
「あなたとの婚約は解消します」——婚約者の侯爵から突然告げられた婚約破棄。けれど私、リーネは悲しむどころか、むしろ清々しい気持ちで実家の筆記具工房へと帰還した。
我がアルトシュタイン家は代々王家御用達の工房を営む名門。「商人じみた令嬢」と蔑まれようと、私の作るペンには誰にも負けない自信がある。
工房を継ぎ、職人として新たな一歩を踏み出した私は、ある日「永遠に書けるペン」の開発に挑むことに。インクが切れない夢のような筆記具——そんな不可能を可能にするため研究に没頭していたある日、工房に一人の青年が現れる。
無愛想で辛辣、けれどペンを見る目だけは確かなその人物の正体は、なんと——?
婚約破棄から始まる、ペン職人令嬢の新しい人生。技術と情熱が紡ぐ、インクの香り漂うものづくりラブストーリー。
「お前のペンは、悪くない」
その一言から始まる恋は、永遠のインクのように色褪せない。