あらすじ
福留太郎(ふくどめ たろう)、26歳。
ネクロム製薬で働く、どこにでもいる普通の科学者。
……のはずだった。
ある朝、彼の 量子個体認証リング【RING-ID】に
身に覚えのない通知が表示される。
『また、ここから』
──送信者:福留太郎
自分自身から、自分宛に。
未来か、過去か、それとも――。
世界は急速な地球緑化「エバーグリーン」によって変異し、
異常な酸素濃度が人々を蝕み始めていた。
太郎の仕事はその治療薬の研究。
知らない誰かを救う代わりに、知らない誰かが犠牲になる。
それを「必要悪」と割り切り、
今日も働く……はずなのに。
相棒・朽木蓮斗(くちき れんと)の胸の痛み。
夜ごと太郎の脳裏で囁く「声」。
時間のどこかから迫り来る、異形の影。
――何かがおかしい。
そして太郎は気づく。
自分だけが、■■もこの世界■■■■■■いることに。
世界の正体を知るたび、
救えなかった命が魂に刻まれる。
それでも・・・
「福留太郎はあきらめない!」
救えなかった相棒を。
滅びに向かう未来を。
閉ざされた輪廻の結界を。
――全部、変えてみせる。
たとえ、囚われの人生でも。