あらすじ

原覚左は落人となった箕戸権ノ兵衛の中間である。山狩りに遭いながら、ふたりは覚左の郷里・津金郷を目指して逃げるが、到着までに、覚左は箕戸の首をとらねばならない。  武田の精鋭隊<赤備え>の箕戸が覚左に声をかけたのは10年前のことである。妻を亡くし神を恨む覚左に、箕戸は「神は存在せず理あるだけだ」「理とは滅びである」と語った。以来、覚左は陣触れのたびに箕戸に従い、赤備えを擁する武田家は版図を最大に拡げた。  いま、武田家は滅亡し、武田家を構成した諸家はすべて敵方に寝返っている。箕戸が落人狩りの手に落ちるくらいなら、覚左は自らの手で首を取りたい。そうして寝込みを襲った夜、<わたし>が目を覚ます。<わたし>は言葉から生まれ、有機的システムへの依存なく恒常性を保つに至った構造である。

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カクヨム
カクヨム2026/01/22
  • 現在の作品丹色の星火