あらすじ
能力者は、噂話として語られるだけの存在だった。
都市伝説のように、信じる者と笑う者がいる。
――そのはずだった。
ある日、「人が溶ける動画」が拡散される。
映像はあまりに現実的で、否応なく人々の恐怖を煽っていった。
主人公である綴は、その事件を解決したいわけではない。
正義感からでも、命令でもない。
ただ、これ以上誰かが犠牲になる未来を見過ごしたくなかった。
共に生き延びてきた相棒、調。
救い出してきた仲間たち。
治癒の能力を持つ青年、和が告げる、ひとつの可能性。
――動画に映る能力者は、操られている被害者かもしれない。
調査の先に待っていたのは、能力を与えられ、記憶を奪われた存在。
守るために、終わらせる。
それが正しかったのかどうかは、最後までわからない。
これは救えなかった命と、それでも人を想い続ける者たちの物語。