あらすじ
王都を追放された青年レン・アシュトンが持つのは、剣でも攻撃魔法でもない。
土と水を“解析”し、物質を崩さず移し替える「等価交換(マス・バランス)」――生存に必要な条件だけを積み上げていく力だった。
辿り着いたのは、酸性の土が広がる辺境の森。そこでレンは、治癒薬の原料となる薬草「銀閃草」の栽培に挑む。
測定、改良、再現性のある工程化。地味な作業の積み重ねが、やがて“安定供給できる薬草”という異常な価値を生む。
銀閃草が村と冒険者の命を救い始めた時、かつて彼を捨てた側がその価値に気づき、回収の手を伸ばすが――レンは感情では動かない。
これは、戦わずに稼ぎ、生き残るための薬草農園運用記録。