あらすじ
圧倒的劣勢に追い込まれた王国軍。前線基地では砲撃が止まず、総司令官ボルト・フォン・ピッグス将軍は天幕の下で震えていた。その天幕に現れたのは、名もなき一兵卒である、自称『伝令兵A』。彼は逃げもせず、恐怖にも呑まれず、将軍の言葉を待つエースであると自負していた。 爆音の中、将軍が叫んだ命令は「全軍撤退!」。しかし砲撃で聴覚を失った伝令兵Aは、読唇術でその口の動きを「全軍突撃!」と読み違えてしまう。
将軍の臆病さを「高度な危機管理」、恐怖からの震えを「武者震い」と信じ切っている彼は、その英雄的命令を最前線へと全力で伝達する。すべては勘違いのまま王国軍を勝利へ導く。 彼らの快進撃は、今日も誰一人として真実を知らないまま続いていく、勘違いコメディである。