あらすじ
──現代に“冒険者ギルド”があったなら。
農業、漁業、介護、保全、復旧。
日常に埋もれた無数の仕事。
冒険者ギルドは、
そうした行為をクエストという形に整え、
冒険者へと託す組織だ。
これは、
2040年の街で生きる冒険者たちの物語。
剣も魔法もない世界で、
それでも確かに「冒険」が息づいている時代の日常である。
ジュニア冒険者のユイは、
夏休みのある日、ひとりで商店街へ買い物に出かけた。
人混みが少し苦手なユイは、
賑やかな通りを楽しみながら、足早に歩いていた。
その背中に、声がかかる。
「落としたよ?」
男性の手には、封筒がひとつ。
ユイはまだ知らなかった。
この出来事が、恐怖の幕開けになることを。