あらすじ
「今日をもって、私はあなたを愛することをやめます」——三年間、冷徹な夫に尽くし続けた公爵夫人エレノアは、結婚記念日の夜、ついに決意を告げた。毎年手作りした苺のアイスを「甘いものは嫌いだ」と突き返され、書類から顔も上げてもらえない日々。使用人には無視され、夫の従妹には嫌味を言われ続けても、「いつか振り向いてもらえる」と信じていた自分は、もういない。離れの屋敷に移り、得意のアイス作りで新たな人生を歩み始めたエレノア。王都で評判の工房を開き、輝き始めた彼女の元に、なぜか夫ルシアンが現れるようになって——「溶ける」「何が?」「アイスが。届けに来た」氷の公爵と呼ばれた男が、溶けかけのアイスを持って追いかけてくる。しかも毎日。執務を放り出して。「お前がいないと仕事にならない」「今まで私がいなくても困ってなかったでしょう」「困っていた。ずっと」不器用すぎる夫の、三年越しの本音が明かされる時、二人の関係は——? すれ違い続けた夫婦が、甘い苺のアイスをきっかけに紡ぎ直す、じれ甘ラブストーリー。