あらすじ
それは、佐伯悠馬が子どものころから、ずっと心のどこかに引っかかっていた出来事だった。
まだ右も左も分からない幼い頃、
ある日突然、知らない国へ連れて行かれた。
昨日まで楽しく幼稚園で友だちと遊んでいたはずなのに、
ほとんど荷物も持たないまま、
言葉も分からない場所での生活が始まった。
後になって聞いたのは、
それが父・拓海の「やらかし」が原因だったということ。
いつか聞こうと思っていた。
聞いてしまえば、もう戻れなくなる気もしていた。
そして時が経ち、
大人になった悠馬は、ついにその中身を父に問いただす。
これは、
一人の父の選択と、
それによって形作られた息子の人生についての話。