あらすじ
「平和? そんな難しい字、書けるわけねぇだろ!」
昭和二十二年、終戦の日に生まれた十五歳の不良、荒神鉄。拳一つで戦後の焼け跡を生き抜いてきた彼は、不慮の死を遂げた先で神様に「争いのない世界」を願う。
だが、絶望的な語彙力と悪筆のせいで、契約書に刻んだカタカナの「ヘイワ」は、墨が垂れて「ヘイト(憎悪)」と読み間違えられてしまった。
嫌われれば嫌われるほど無敵になる力を授かり、異世界へ転生した鉄。出会う聖女やエルフ、勇者パーティからは、その不快な存在感ゆえに激しい殺意を向けられる。
しかし、彼が「全人類共通の敵」として立ちはだかる時、いがみ合っていた者たちは奇跡の団結を見せ始める。これは、昭和の不良がその背中で世界中の憎しみを受け止め、誰にも知られず世界を救う物語だ。
「いいぜ、もっと俺を嫌え! それがお前らの幸せになるなら、喜んでサンドバッグになってやるぜ!」