あらすじ
断罪された令嬢は、死ななかった。
ただ“置かれただけ”だった。
裁きのあと、城の最奥にある狭い場所に残されたもの。
それは名前を持たず、形も定まらず、ただそこに“ある”ことで、世界の歪みを滲ませ続ける。
侍女見習いユリアは、偶然その存在に触れてしまう。
理解してはいけない。名付けてはいけない。
それでも、裁きの仕組みと沈黙の責任から目を背けることはできなかった。
裁かれたのは、彼女か。
それとも、裁きを正義だと信じ続けた世界か。
断罪という儀式が生み落とした“後始末”を描く、
悪役令嬢×制度×心理サスペンスホラー短編。