あらすじ
「正直者は報われる」――本当に、そうだろうか。
金の斧を落とした木こりは、正直に「金の斧です」と答えた。
女神はそれを認め、しかしもう何も与えなかった。
それでも木こりは満足して微笑む。
やがて泉には、勇者、アスリート、老人、暇つぶしの人々が次々と現れ、
斧だけでなく、剣やメダル、将棋の駒、そして“心”までもが落とされていく。
正直とは何か。
正解とは誰が決めるのか。
そして、試す側は本当に無傷でいられるのか。
寓話「金の斧」を下敷きにした、少し可笑しく、少し皮肉で、
どこか後味の残る連作ショートショート。