あらすじ
西暦2100年。地球は、ゆっくりと「終わりの時」を迎えていた。
空は灰色に淀み、海は輝きを失い、資源は底をついた。人類に残されたのは、汚染され、枯渇した世界でただ滅びを待つだけであった。
そんな絶望の淵で、一人の天才科学者「X」が、『“異世界”へ転送する方法』を確立したのだ。
そこが並行世界なのか、あるいは億光年の彼方にある星なのかは、分からない。ただ分かっているのは、そこが『魔力』という、未知のエネルギーに満ちた世界だということだ。今回は、この世界を“異世界”とさせていただく。
彼はその異世界へ行き来する方法を確立したのだ。
人類にとって、それは最後にして唯一の福音だった。Xが持ち帰った『魔石』は、『魔力の凝縮体』であり、環境を汚さず高出力のエネルギーを産む、まさに人類史を覆すエネルギー源。人類の歴史は、この石によって首の皮一枚で繋がったのである。
それから20年。地球は「科学技術」を、異世界は「魔石」と「土地」を差し出すことを条件に同盟を組んだ。
ただ、文明の救世主たる科学者Xは、ある日忽然と姿を消した。