あらすじ
──現代に“冒険者ギルド”があったなら。
これは、
2040年の街で生きる冒険者たちの物語。
剣も魔法もない世界で、
それでも確かに「冒険」が息づいている時代の日常である。
ジュニア冒険者のユイは、休日になるとママに同行してクエストをするのが最近の楽しみ。
今日もまたママと一緒にクエストへ出かける。
そのクエストをママは「相談クエスト」だという。
向かった先は、静かな魚の養殖場。
水槽の中を泳ぐ魚たちを見た瞬間、ユイの胸にふしぎなざわめきが走る。
大人たちは売り上げの悩みを話し合っているけれど、ユイの目はただ魚の動きに吸い寄せられていた。
――この魚たちは、どこへ行くんだろう。
ユイと魚とクエスト。
その素朴な疑問が、静かな養殖場の空気を、
思いがけない方向へと動かし始めていた。