あらすじ
世界には「神の権力」と呼ばれる七つの絶対的な力が存在する。
その力は、神に愛された範囲――身体に宿る「面積」によって強さが決まる。
全身に宿せば天変地異すら起こせる、力こそが正義の世界。
かつて天界で**「人間を助ける」という禁忌を犯し、翼をもがれ地上へ堕とされた元天使・アザゼル。
彼女が最高神ソロモンから奪い取ったのは『豊穣』の権能。
だが、神に徹底的に嫌われた彼女に宿ったのは――「右手の小指の先っぽ」**だけだった。
使えるのは「かすり傷を治す」程度の癒やしと、「豆鉄砲」のような光弾のみ。
おまけに呪いで言葉を奪われ、人間たちには「アブ」という不名誉なあだ名で呼ばれる始末。
最弱の権能。泥まみれの堕天使。
だが、アザゼルは諦めない。
その瞳は、元凶である最高神ソロモンへの復讐に燃えていた。
「(見ていろ。このゴミみたいな力だろうと、使いこなして貴様らを見返してやる)」
やる気のない紫煙の盗賊リド。
天真爛漫な少女マリィ
そして、音速で動くイカれたサイボーグ騎士ザント。
吹き溜まりの街で出会った奇妙な仲間たちを巻き込み、堕天使の逆襲が始まる。
これは、小指に宿る「最悪の豊穣」だけで、全身に神を宿す最強の権力者たちを出し抜き、世界の常識をひっくり返す下克上ファンタジー。