あらすじ
放課後、友人と他愛ない会話をしていただけだった。
気づけば彼女は、目の前に立っていた。
いつからそこにいたのか分からない。
近づいてくる気配も、足音も、記憶もない。
それでも会話は成立し、違和感はなかった。
――異常に気づくまでは。
「さっきまで、いなかった」
その事実に思い至った瞬間、日常は静かに崩れ始める。
これは、現れた“何か”の物語ではない。
存在しなかったはずの距離が、最初から無かったと知る話。
恋愛とも友情とも言えない関係性の中で、
読者自身の感覚が試される、会話主体の短編ホラー。