あらすじ
今より少し先の、近未来。
生まれながらに高い知能を示す者は、身体に“印(コード)”を刻まれ、社会から特別視される。
そして、人型の「現身(うつしみ)」が、人の代わりに学び、働き、人生を肩代わりしはじめた——そんな時代。
東京の片隅で、貧困と家庭崩壊の中を生きる少年・中原朔。
左手の甲にはコードがある。だが、日本ではそれは“祝福”ではない。
支援は形骸化し、コードを持つ者は、厄介者として社会の端へ追いやられていく。
仕事は減り、未来は遠のき、朔は危うい綱渡りの毎日を送っていた。
一方、コードが“神の祝福”とされる大国・合衆国(ステイツ)。
エリート少年・レオは、制度と教育に守られ、現身を「自分の代わり」として育て、競争社会で勝ち続けることを求められている。
だが、レオが連れていた最新型の現身は、なぜか朔と同じ顔をしていてーーー。
最善を尽くすほど、選択は副作用を生み、少年たちの未来を閉ざしていく。