あらすじ
女性が死滅し、種の存続が危ぶまれる世界。
エーデルシュタイン帝国の若き皇帝リアムは、人類の希望として生み出された唯一の人工オメガ「エール」を迎え入れる。
感情を抑制され、子を成すための「器」として献上された美しい人形。
氷の心を持つと噂される冷酷な皇帝は、ただ世継ぎのためだけにエールを傍に置いたはずだった。
しかし、命令されずとも花に水をやり、小鳥にさえずりかけるエールの無垢な姿は、リアムの凍てついた心を少しずつ溶かしていく。
やがて芽生えたのは、狂おしいほどの独占欲と執着。
「お前は私のものだ。誰にも触れさせはしない」
金色の鳥かごに囚われたエールもまた、リアムの歪んだ愛情に触れるうち、胸に未知の温かい感情が灯るのを感じていた。
これは、感情を知らない人形が愛を知り、孤独な皇帝が愛に溺れる物語。
帝国を揺るがす陰謀の渦中で、二人が見つけ出す真実の愛の形とは――。
甘く切ない執着と、純粋な愛が織りなすSFファンタジーBL、ここに開幕。
※この作品には、性的描写、暴力描写、残酷描写などの表現が含まれています。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
※本作に登場する主要キャラクターは、すべて18歳以上の設定です。
【登場人物紹介】
◆エール
コードネーム「Unit-00」。人類存続のため、禁断の研究によって生み出された唯一の人工オメガ。感情を抑制されており、命令に忠実に従うよう教育されている。透き通るような銀髪と、感情を映さない瑠璃色の瞳を持つ、人形のように美しい青年。皇帝リアムの「器」として後宮に送られるが、彼との生活の中で初めて「感情」というものを学んでいく。
◆リアム・フォン・エーデルシュタイン
男性のみで構成されるエーデルシュタイン帝国の若き皇帝。「氷帝」と渾名されるほど冷徹で、常に冷静沈着。世継ぎを産ませるためだけにエールを迎え入れるが、彼の予測不能な純粋さに心をかき乱され、次第に狂気的ともいえる執着と溺愛を向けるようになる。孤独と重圧をその双肩に背負っている。