あらすじ
「君は嘘をつくのが下手だね」
「無能」と蔑まれ、王宮を追放された少年・リオン。 彼が辿り着いたのは、北の果て、すべてが白く凍てついた『白塩の廃教会』だった。
かつての仲間である最強の騎士や聖女は、国を守るために「正しさ」という名の嘘を纏い、己を削り続けていた。
けれど、役割を奪われ、ボロボロになって廃教会へと落ち延びた彼女たちを待っていたのは、リオンが作る味の薄い、けれど温かな一杯のスープで――。
これは、世界を支える「正しい嘘」に居場所を失った者たちが、飾らない言葉と温度の中で、ただの「人間」へと戻っていく再生の物語。