あらすじ

昭和の終わりに、新人類と称された頃の「若者」にもなりきれていない少年たちが、自分自身と同じような中途半端な発展途上の町で、有り余る力で不器用にもぶつかりながら成長していく。  周囲を工事中の造成地にかこまれている横浜の郊外にある、川名中学校に通う青野春彦は、家が近い事で仲が良かった、真面目な生徒の奥山の家に入り浸っていた。 けれど、奥山の家の家庭環境が最悪だった。奥山はそれでも道を逸れる事なくしっかりと育っていたが、奥山の弟で小学生の真次郎もまた、理不尽なほどに大人たちの都合に振り回されていた。その事を知って気になった青野は寄り添おうとするけれど、大人の都合に子供たちは何もできない。 中学生になった真次郎は、青野への憧れからか、髪を染めて派手になっていく。そんな頃に江藤や立川たちと知り合い、何も持っていなかった少年の強さへの憧れが、行先を見失い道を誤ってしまう。自分の弱さに嘆く真次郎に、青野は、真次郎は強いと、言う。強さとは何か。真次郎の異変に気付いた仲間たちが、どうにか救い出そうとする。春彦たちの活躍で、真次郎を解放する事が出来た。皆が真次郎が立ち直れるように寄り添おうとするが、また大人たちの身勝手さが真次郎に襲い掛かり、命を落としてしまう。  幼いころから一人で戦い続けた少年は、理不尽にもすべてを奪われ、それを知った春彦は怒りを爆発させるが、子供が足掻いたところで、大人には敵わない。悔し涙を流すけれど、それでも彼らは、涙を拭って成長していかなければならない。

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カクヨム
カクヨム2025/04/25
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