あらすじ
「君の魔法は地味で華がない。掃除係がお似合いだ」
王国の筆頭侍女であり、独自の『浄化清掃魔法』の使い手であるリリエルは、婚約者の第一王子からそう告げられ、追放された。
彼らは知らなかったのだ。リリエルの掃除が、単なるゴミ拾いではなく、城の「呪い・病・老朽化・悪意」すらも拭き取る、国を維持するための最重要システムだったことを。
職を失ったリリエルだが、直後に隣国の皇帝・アレクセイに拾われる。
冷徹無比で知られる彼は、実は他人が近づくだけで蕁麻疹が出るほどの「超・潔癖症」だった!
「……君だ。君だけが、私に触れても平気だ」
「承知いたしました。では陛下をピカピカに磨き上げさせていただきます」
リリエルが帝国で「無菌室の女神」として溺愛され、本来の力を発揮して国を繁栄させていく一方、彼女を追い出した王国は急速に腐敗していく。
排水溝は詰まり、食器はベタつき、隠蔽していた不正の証拠までもがドロドロと溢れ出す。
慌てた王子たちが「戻ってきてくれ!」と泣きつくが、時すでに遅し。
これは、掃除のプロフェッショナルが、世界の汚れ(物理・精神・社会悪)を綺麗さっぱり「消毒」する、爽快お仕事ファンタジー。