あらすじ
狩森図書館は御目(かごめ)市にある私設図書館だ。
青い屋根が特徴の木造の洋館で、鬱蒼とした雑木林の奥にひっそりと建っているせいか、利用客はあまりいない。
そんな狩森図書館には、一つ変わった特徴がある。
それは怪談を蒐集していることだ。
僕、夏目悠貴は高校に通うかたわら、怪談の聞き手役として狩森図書館でアルバイトをすることになった。
理由はいたってシンプル。
狩森図書館の館長である狩森茜音さんに恋をしてしまったから。
狩森図書館にはさまざまな人が怪談を話すために訪れる。彼らが話す怪談の種類はいろいろだ。背筋が寒くなる話、ちょっと不思議な話、胸が締めつけられる話、そして決して聞いてはならない恐ろしい話。そういった、誰にも知られることのない怪談(ものがたり)が狩森図書館に集まり、資料という形で半永久的に保存され残されていく。
やがて僕は狩森図書館に大きな秘密が潜んでいることに気づく。そして聞き手のアルバイトを続けるうちに、狩森図書館にまつわる因縁に巻き込まれていく。
どうして、狩森図書館では怪談を蒐集しているのか。そして、僕が恋する茜音さんは何者なのか。全てが明らかになった時、僕はある決断を迫られる。
現代版怪談噺、開幕!
その怪談を聞いてはならない――。
※いま流行りの(?)ホラーを書いてみました。といっても、怖さ重視ではなくさまざまなタイプの怪談を描いており、怪奇譚に近い形となっております。怖い話が好きな方もそうでない方も、ぜひ、ご一読ください!