あらすじ
現代日本で世界的に活躍していたプロピアニストの青年は、ある日突然、異世界へ勇者として召喚される。
しかし彼のステータスに記されていたのは「音楽家」。剣も魔法も使えないと判断された青年は、役立たずとして罵倒され、召喚した国から即座に追放されてしまう。
音楽が禁忌とされ、娯楽すら乏しい世界で路頭に迷った青年は、隣国の劇場街へと辿り着く。そこで路銀を稼ごうと手にしたヴァイオリンで奏でた音は、それが禁じられた“音楽”だと理解されるよりも先に、通りがかった第三王女の心を揺さぶっていた。理由も分からぬまま、彼女は足を止めていたのだ。
かつてこの世界では、音が感情や魔力に干渉する力を持つがゆえに音楽は禁忌とされ、忘れ去られていた。
絶対音感を持つ青年と王女だけが、その危険を越えて“正しい音”を無意識に選び取れる存在だったのである。
人を信じることをやめていた青年は、王女や仲間たちと出会い、音楽を通して少しずつ心を取り戻していく。
これは、追放された勇者が剣ではなく音楽によって世界を変え、やがて文化国家を築いていく物語。
※本作は、戦闘よりも音楽と文化で世界を変えていく物語です。
※21時更新予定。