あらすじ
元はしがないオタク会社員である、転生侯爵令嬢、フリージア・アシュリーは類い稀なる美貌の令嬢だ。だが、婚約者であるミハイル・ノーチェス王太子殿下との仲は良好とは言えない。
遂に卒業パーティーの日、婚約破棄を言い渡されるフリージアだが、しかし、それもこれも全て、“悪役令嬢”フリージアと“ヒロイン”ナタリーの仕組んだ“イベント”だったのだ。
フリージアは同じく転生者であるナタリーから教えてもらったのだ。今の流行は“ざまあ返し”であると。婚約破棄を言い渡された悪役令嬢は大抵、より良物件のイケメンキラキラ王子が救出し、そのまま溺愛ルートへ入るのだそうな。そして、まさに二人が現在生きるこの世界も、所謂“ざまあ返し”の世界線小説の中なのだという。
ならばやってみせましょう、目指せ溺愛ルート! と意気込んだフリージアを救ったのは、しかし、どういうわけかキラキラ王子とは程遠い、根暗魔術師のオズワルドだった。
「王子様? 生憎、僕はそんな大層なものではないけれどねえ、ふふ、照れるなあ」
そういうオズワルドは、まさかの平民。その上、伸ばしっぱなしのぼさぼさ茶髪に、顔すらも覆われているというもっさり具合いである。
両親、兄、そして己自身すら超絶容姿端麗家系で育ったフリージアは生粋の面食いであり、とてもこんな男との結婚など受け入れられない。
しかし、無情にも、幸か不幸か“英雄”オズワルドの申し出は、国王の承認を得てしまう。そして迎えた結婚式の日、誓いのキスの瞬間に、フリージアははたと気づく。
この男、よく見れば素材は悪くない……ような気もする。ここは腕の見せどころ、自分に相応しいイケメンになってもらいますからね、旦那様!!! と、孤軍奮闘するフリージアなのだった。
だが、ざまあ返し悪役令嬢には救国の大役が着いて回るのも宿命のようで……? そして、気になるオズワルドの素顔と、彼の抱える秘密とは……?
というラブコメ時々シリアス、やっぱりラブコメです。