あらすじ
――角がない竜族は、ドラゴンの形態になれない。
空軍が抱える竜騎士部隊のエースとして競い合った父と母。
「あの二人から生まれたら、相当の実力を持った子になるだろう」という周りの期待を裏切るように誕生したのが、本編の主人公、セランだった。
セランには、変身に必要な角が生まれつき生えておらず、おまけに白い尻尾の鱗は逆さにくっついている。
世間の目や陰口などは気にせずに、今年13歳となるセラン。
セランの趣味は、鉱物採集。同級生からは「空を飛べないからってあいつ、ずーっと穴掘ってやがる」とからかわれる。
空だけ見つめるみんな知らない。地面の下、山の中、川べりで宝石を探す喜びを。
ある日地中から取り出したのは、世にも美しい黄水晶。
……この水晶との出会いが、セランの運命を大きく変えていく。