あらすじ
「九条くん、大変なの。事件だよ!」
偏屈な図書委員で、校内一の観察眼を持つ『名探偵』こと九条蓮(くじょう れん)。
そんな彼のもとに、クラスの人気者・桜井結衣(さくらい ゆい)が駆け込んできた。
彼女が差し出したのは、稚拙な切り貼りで作られた「脅迫状」。
「……桜井。この糊の匂い、君が使っているものと同じだが?」
三秒で暴かれる自作自演。
彼女の目的は、本ばかり見ている九条の視線を自分に向けさせることだった。
事件は呆気なく幕を閉じる――はずだった。
しかし、名探偵は脅迫状の隅に、彼女すら気づかなかった「真実の合図」を見つけ出す。
嘘から始まる、甘くて少しだけ不器用な放課後ミステリー。
――日常の謎が解けたとき、二人の関係は「ただのクラスメイト」から変質していく。