あらすじ
万を超える侵略者であろうと、家族であろうと斬ってしまう。
呪いの神具『刀』が引き起こした未曽有の神災から100年後。
ヒトキは、大騎士の主人を敬愛する模範的な奴隷だった。
だが100年前に封印されたはずの刀に触れたことで、『人斬り』の人格が芽生えてしまう。
以来、ヒトキは斬る事への恐怖に満ちた日々を送ることになる。
刀を抜けば自我が消え、人斬りが自動的に首を刎ねてしまうから。
相手が敵であろうと、守るべき人であろうと関係ない。
それでも人斬りに心を明け渡す訳にはいかなかった。
『平和を守る剣』たる騎士に成らねばならぬ理由が、ヒトキにはあった。
藻掻いて足掻いて騎士の階段を昇る意志だけは、誰にも負けなかった。
平和を奪う人斬りの刀で、ヒトキは平和を守り続けていく。
その積み重ねの先にしか、平和は無いから。
奴隷から騎士へ。
騎士から大騎士へ。
これは。いずれ『英雄騎士』と呼ばれる人斬りの叙事詩。