あらすじ
辺境で育った少女ララ・シルヴェリスの夢は、驚くほど地味だった。
美味しいお菓子を食べ、まだ読んだことのない本を読むこと。
それだけで、生きていければいい。
だがその夢は、母の決断によって王都へ引きずり出される。
王妃付き侍女の修行――
それは「安全な将来」を約束された、はずの進路だった。
だが王宮には、明確に“近づいてはいけないもの”がある。
理由は知らされない。
質問も許されない。
ただ、触れれば人生が壊れるとだけ告げられる。
禁じられた禁図書館。
王宮に巣食う権力と政治。
そして、「本を読みたい」という無害な願いを許さない規則。
革命を起こすつもりはない。
世界を変えたいわけでもない。
それでも――
お菓子と本だけで生きたかった一人の侍女は、
気づかぬうちに、王国が隠してきた核心へと足を踏み入れていく。
これは、
静かな夢を持った少女が、
最も触れてはいけない場所に辿り着いてしまう物語。
――王国革命記。