あらすじ
目覚めた瞬間、全身と頭が痛かった。……いや、いつものことだ。元外資ブラック企業コンサルとして生きてきた男にとって、胃痛や頭痛は正常稼働の証。
だが今の痛みは、“死にかけた後”のそれだった。
篠原啓斗は、名家アルノード商会の現当主。誘拐未遂で命を狙われ、ベッドの上で意識を取り戻す。両親は疑惑の残る事故で失い、王都一等地の本店は叔父ローデルに“合法の書面”で奪われた。残されたのは、街の片隅の支店だけ。
資金は底をつき、信用も薄い。取引先は離れ、帳簿は軽い。敵は表の契約と裏の闇で、二重に締め上げてくる。
――まず、何から手をつける?
答えは一つだ。生き残れなければ、再建も復讐もない。この物騒な世界で、身の安全の確保は最優先のKPI。
合理的に考えて、護衛を雇う金がないなら獣人奴隷と契約するしかないな…
そしてケイトには、もうひとつの武器がある。相手のスキルを“商品札”のように視認し、一つだけ借りて使える固有スキル《スキル・リース(技能賃借)》。
ロジカルシンキングで現場にKPIを置け。仮説検証で支店を回せ。奪われた名家商会を、取り戻せ。
元コンサルが、絶望的状況から思考を武器に異世界を生き延びる。
奴隷の白狼少女と始める、異世界商会リイマジンド