あらすじ

歴史学部に在籍する主人公は、卒業論文のテーマとして、自身が暮らす市の地名の由来を調査することを決める。 市内各地の地名を巡る中で、一つだけ、由来の全く不明な地名に行き当たる。―――それが「◆◆」であった。 古地図にも記録がなく、地誌にも記述が見当たらない。町に長く住む人々に尋ねても、誰もその名の由来を知らないという。 調べれば調べるほど、◆◆という地名は、まるで"最初からそこにあった"かのように、由来の空白を抱えたまま存在していた。 やがて主人公は、町の住人たちへの聞き取り調査を通じて、ある共通した"声"に触れていく。 それは、夜に誰かの名を呼ぶ声。返事をしてはならないという、古くからの言い伝え。 そして名を呼ばれた者が、ある場所へと"導かれる"という、記録にも残らぬ伝承。 "名を呼ぶ"とは何か。"地名"は、誰が、何のために与えるものなのか。 調査が進むにつれ、主人公は次第に、土地そのものが持つ"声"を耳を澄ませるようになっていく――――。

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カクヨム
カクヨム2026/01/17
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