あらすじ
冬の町。病気で寝込むお母さんのそばで、娘のユナは水を運び、タオルを替え、声をかけながらも「もっとできることがあるはず」と胸を痛めていました。
ある夜、窓の外で「ちりん」と鈴が鳴り、現れたのは不思議な案内人――ほしの看病さん。
看病さんはユナに、小さなガラスびん「光のびん」を手渡します。
「このびんに“ひかり”を集めて。光は病気を治す魔法じゃない。でも、待つ時間をあたためられる」
ユナはスープの湯気、みかんの香り、ありがとうの言葉、小さな親切――
日々の中のやさしい光をびんに集め、夜の寝室をぽうっと照らします。
けれど不安で無理をした夜、びんの光は「しゅん」としぼんでしまい……。
「ひとりで背負わないで。医者と薬と休むこと、それにユナのやさしさ。みんなで支えるんだよ」
ユナは願いを短い言葉にして枕元へ――「だいじょうぶ。ゆっくりでいいよ。いっしょに春を見よう」。
やがて、少しずつ回復するお母さん。霜が薄れ、つぼみが芽を出し、春の散歩へ。
光は急いで治すためではなく、待つ時間をあたためるためにある――
やさしいきらきらのハッピーエンド。