あらすじ
夜ごと現れる“影”と向き合い、自分自身と統合する――
それは、世界の歪みを修復するための試練だった。
ハルキ、アリア、シオンたちは、影との対峙を通して、自らの「選ばなかった可能性」と向き合ってきた。
恐怖から逃げなかった者、楽な道を拒んだ者、空っぽになることで痛みを避けていた者。
統合は進み、世界は安定へ向かうはずだった。
だが、最後に残った“不完全な影”が、新たな異変を引き起こす。
人々は、決断の直前で立ち止まるようになる。
進路、告白、関係、未来――
自分で選ぶことを避け、誰かに判断を委ね始めるのだ。
それは異常でも暴走でもない。
ただ、「考える余白」が生まれただけだった。
しかし、その余白は、特定の人間へと集まり始める。
相談を受け、答えた瞬間、背負わされる“重さ”。
他者の人生を、自分の選択として引き受ける感覚。
影は、もう現れない。
代わりに問われるのは、
――誰の選択を、どこまで背負う覚悟があるのか。
選ばない自由。
選ばされる責任。
そして、選んでしまった後に戻れない現実。
これは、
「選択」が個人のものではなくなり始めた世界で、
それでも前に進もうとする少年少女たちの物語。
夜はまだ終わらない。
試されるのは、力ではなく――覚悟だ。 (本作には戦闘や性的描写はなく、心理的葛藤を中心に描いています。)