あらすじ
仕事に追われる毎日を送る三十代前半のサラリーマン。
生活のすべてが仕事に飲み込まれていく中で、彼はふと、学生時代の親友のことを思い出す。
連絡を取ろうとしては躊躇い、変わってしまった自分と、変わってしまったかもしれない相手を想像して、指は画面の上で止まってしまう。
そんな週末、理由もなく向かった母校の最寄駅で、彼は思いがけず親友と再会する。
ぎこちない会話の先に待っていたのは、時間が流れても変わらない笑顔と、昔と同じラーメンの味だった。
大人になって、姿や立場は変わっても、失われなかったものが確かにある。
これは、疲れ切った日常の中で、ほんの少し心が軽くなる――
「また会える理由」を見つける物語。