あらすじ

あらすじ 江戸―― 芝居と人情、噂と嘘が渦巻く町。 花叢座(はなむらざ)に身を置く稽古子・**音音(ねね)**には、少し厄介な“癖”がありました。 それは、五感で感じたすべてを「音」として聞いてしまうこと。 色は高さとなり、 匂いは広がりとなり、 触れた感触は、重さと間を持つ音になる。 そして―― 人の嘘は、わずかに歪んだ音として鳴る。 舞台の板の軋み、 囃子の間の狂い、 笑顔の裏で鳴る不自然な息。 誰も気づかない小さな違和感を、 音音だけが聞き逃さない。 やがて彼女は、 芝居小屋、遊郭、屋敷、祭り―― 江戸のあちこちで起こる「事故」や「不幸」が、 ただの偶然ではないことに気づいていく。 板の下に残る音。 人にまとわりつく音。 消されたはずの匂いが鳴らす音。 嘘が鳴る江戸で、 少女は音を拾い集め、 謎を解き、 そして――触れてはいけない真実へ近づいていく。 これは、 音で世界を聞く少女が、江戸の闇を解き明かす“音のミステリー”。 ⸻ 世界観・作品の特徴 • 舞台は江戸時代 • 芝居小屋・屋敷・花街など、音に満ちた空間が中心 • 主人公は超能力者ではなく、「音として感じてしまう体質」 • 推理は派手なトリックよりも 違和感・間・沈黙・鳴り方を重視 • ミステリーでありながら、 芝居・人情・因縁が絡み合う群像劇 「嘘は、必ず音を立てる」 それを聞いてしまう少女の物語です。 ⸻ 主な登場人物 ◆ 音音(ねね) 花叢座の稽古子。 五感で受け取るものすべてを「音」として聞く癖を持つ少女。 鋭いが、決して万能ではない。 音を聞きすぎるがゆえに、迷い、間違い、苦しむこともある。 ⸻ ◆ 紫乃(しの) 花叢座の看板女形。 美しく、厳しく、誰よりも舞台に誠実な役者。 音音を妹のように気にかけている。 ⸻ ◆ 朔之介(さくのすけ) 花叢座の看板役者。 荒事もこなすが、間と立ち姿で魅せる型の名手。 座の者からの信頼も厚く、舞台では自然と視線を集める。 ⸻ ◆ 弥吉(やきち) 音音の同輩。 軽口を叩くが、肝心なところで真っ直ぐな少年。 音音の違和感に、唯一ついてくる存在。 ⸻ ◆ 佐久間兵馬(さくま ひょうま) 町方同心。 軽い口調と鋭い観察眼を併せ持つ男。 屋敷も芝居小屋も、空気を読まずに踏み込む。 ⸻ 読者の方へ この物語は、 • 推理小説が好きな方 • 江戸・時代劇の空気が好きな方 • 「能力はあるが万能ではない主人公」に惹かれる方 • 静かな違和感が積み重なって真相に近づく話が好きな方 に向けて書いています。 舞台の下で鳴る音に、 どうか耳を澄ませてください。

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カクヨム
カクヨム2026/01/16
  • 現在の作品音で嘘を聞き分ける少女は、江戸の連続殺人の謎を暴く〜音音の音(ねねのね)〜