あらすじ
ロレンツィ子爵家の令嬢ネレーアは、五年ぶりに留学から帰国した幼なじみ・ロルダンの卒業祝いパーティーに招かれた。
久しぶりの再会に心を躍らせて会場の扉を開けた彼女を待っていたのは、祝福の拍手ではなく、会場中からの冷たい視線と激しい罵声だった。
「この不倫女!」「ジャーダ夫人に謝れ!」「どの面下げて来やがった!」
半年前に赴任してきた四十歳の美形教師・モンタルド男爵。彼を自宅の離れに住まわせ、朝帰りまで目撃されたネレーアは、「家庭を壊す悪女」としてスキャンダルの渦中にいたのだ。
絶体絶命の窮地。だが、会場に現れたモンタルド男爵は言い放つ。
「自分の娘と一晩語り合って、何がいけないんですか?」
そう、彼はかつて「蛮族」と蔑まれた母を守るために離ればなれになった、ネレーアの「実の父親」だったのだ!
さらに、かつての泣き虫から精悍な騎士へと成長したロルダンも、彼女を守るために動き出す。
嘘の噂を流した首謀者には、北方民族に伝わる過酷な【掟】による裁きが待っていて――。
二人の父と一人の執着騎士に守られた、ネレーアの逆転劇が幕を開ける!