あらすじ
「ポム、君との婚約は破棄する! 僕はついに『真実の愛』を見つけたんだ!」
王宮の夜会で、婚約者のバリス伯爵令息が高らかに宣言した。
彼が愛おしそうに抱き寄せているのは、絶世の美女――に見えるが、それは私が開発中の『遠隔操作型・多機能魔法人形(試作三号機)』だ。
……どうしよう。バリスが毎日愛を囁いていた相手、離れた部屋で操作していた「私」なんだけど。
「君のように口うるさくなく、僕のすべてを肯定してくれる素晴らしい女性だ!」
(ええ、肯定するようにプログラムしましたから)
「彼女こそ次期伯爵夫人にふさわしい!」
(いいえ、それはただの魔導回路の塊です)
真実を言い出せず震える私を、冷徹と噂される魔術師団長・サイラス様が背後から抱きとめる。
「……可愛いポム。あの馬鹿は放っておいて、君は私だけのものになると言質をくれないか?」
これは、人形に恋した愚かな元婚約者が自滅し、人形遣いの天才(私)が最強の魔術師様に溺愛回収されるまでの、最短記録。
※ハッピーエンド/ざまぁ確約/サクッと読めます