あらすじ
コンビニ弁当の開発担当だった俺は、過労の果てに異世界へ転生した。
手に入れたのは、触れるだけで作物を育て、品種改良までできる農業チートスキル『豊穣の指先』。
でも、俺が作りたいのは普通の野菜じゃない。
前世で最後に食べ損ねた、あの「恵方巻」だ!
流れ着いた先は、パンとスープが主食の田舎町。
そこで出会ったのは、経営難で倒産寸前の商会を切り盛りする、腹ペコお嬢様のリリアナだった。
「黒くて太い棒を、無言で丸かじりするんですか……? そんな野蛮な料理、売れるわけがありません!」
最初はドン引きしていた彼女も、一口食べればその美味さに陥落寸前?
異世界の住人に「今年の吉方位を向いて無言で願い事をする」という謎の風習を定着させろ!
米作りから海苔の養殖、さらにはライバル商会とのバトルまで。
チート農家と没落令嬢がタッグを組んで挑む、おいしくておかしなグルメ・サクセスストーリー、開店!
【登場人物紹介】
◆カイ(カイト)
本作の主人公。元コンビニ商品の開発担当者。過労で倒れ、異世界の農村地帯に転生した。植物の育成速度を操り、成分や形状を自在に改良できるチートスキル『豊穣の指先』を持つ。飄々とした性格だが、食に関しては妥協しない。なぜか異世界で「恵方巻」を流行らせることに情熱を燃やす。
◆リリアナ
街の片隅にある「銀の葉商会」の一人娘。かつては有力な商家だったが、現在は没落して借金まみれ。真面目で責任感が強いが、美味しいものには目がない食いしん坊。カイの作る奇妙な料理(特に酢飯)の虜になり、彼の無謀な計画に巻き込まれていく。ツッコミ役。
◆テオ
リリアナの幼馴染で、商会の従業員。力持ちだが少しおっちょこちょい。カイの作った野菜の運搬や、店の警備を担当する。
◆ガルド
大手「黄金商会」の支店長。強引な手口で市場を独占しようとする悪徳商人。「銀の葉商会」を潰そうと画策する。