あらすじ
王太子レオンハルトの婚約者であり補佐官だったエリシアは、
外交・内政の裏で彼を支え続けてきた。
書類を整え、交渉案を考え、失敗を修正する。
その功績はすべて王太子の名で語られ、
エリシア自身は「地味で役に立たない女」と評されていた。
やがて王太子は美貌の侯爵令嬢に心を奪われ、
エリシアは正式な場で「無能」を理由に婚約破棄される。
――だが、その場で読み上げられた功績記録が、すべてを覆した。
王太子の成功の裏にあった“本当の名前”。
それを失った王太子と、虚飾しか持たなかった侯爵令嬢の転落。
そしてエリシアは、自分の名前が正しく呼ばれる場所へと歩き出す。
これは、尽くした女が報われる物語。
静かで、確かな逆転譚。