あらすじ
ゲームで出会った八つ年上の恋人とは、半年に一度しか会えない関係だった。
それでも「結婚しよう」「幸せにする」という言葉を信じ、寂しさを抱えたまま二年間を過ごす。
満たされない夜を埋めるため、罪悪感を抱えながらも他人の体に縋った過去は、ゆらの心に深く残ったままだった。
鬱により限界を迎え、恋を終わらせたあと、
ゆらは友人の紹介で同い年の男の子と出会う。
恋愛経験のない彼は、優しく、正しく、無理をしない。
連絡は適度で、束縛もしない。
それは「健全な恋」だったはずなのに、
歪んだ愛しか知らないゆらにとって、その距離はあまりにも怖かった。
置いていかれないために本音を隠し、
重い自分を殺し、
「好き?」と聞きたい衝動を飲み込む日々。
愛されたいだけなのに、
愛し方が分からない。
満たされることを愛だと勘違いし続けた少女が、
優しすぎる恋の中で、少しずつ自分と向き合っていく。
これは、
満たされない心で恋をして、
それでも誰かを信じようとした、
切なくて歪な成長の物語。