あらすじ
伯爵令嬢フィオナ・ルクレールは、第二王子カイルの婚約者として、王子妃教育だけでなく王妃補佐教育まで前倒しで修了していた。
それは「愛されるため」ではなく、問題児とされる王子を制度の中で支えるための配置だった。
しかしある日、妹ミレイアがカイル王子に見初められ、婚約者は妹へと交換される。
世間的には“王子から侯爵令息への格下げ”。
フィオナはノイエンクロイツ侯爵家令息ヴァルターとの婚約を命じられた。
だがその実態は、王家の重大な判断ミスだった。
感情で勝ったつもりの妹と、制度で動いていた姉。
妊娠を切り札に勝ち誇る妹が、王家の場で突きつけられたのは「祝福」ではなく「管理」だった。
「婚約者交換」は格下げではない。
それは国家級人材の“配置転換”。
静かで有能な令嬢が、最も正しい場所へと移動しただけの話。
そして王家は問われることになる。
――王家、算数できますか?