あらすじ
努力は美しいが二度寝はもっと美しい。
前世で過労死したマリーにとって、婚約破棄と国外追放は絶望ではなく早期リタイアの好機だった。
彼女が望むのは指一本動かさずに生きる究極の怠惰。
面倒な人間関係も労働もすべて捨て、辺境の廃墟を魔法で全自動カフェへと改造する。
勝手に掃除され勝手にコーヒーが湧くその楽園に引きこもるマリー。
しかし店に迷い込んできたのは、過労で限界寸前の騎士団長だった。
マリーの魔法に癒やされた彼は、なぜか彼女を保護すべき小動物だと勘違いし、甲斐甲斐しく世話を焼き始める。
食事すら面倒がる彼女の口に、彼がスプーンを運び始めたとき、二人の関係は奇妙な共依存へと変わっていく。
一方、マリーを追い出した祖国では、彼女の管理魔法が消えたことで未曾有の崩壊が始まっていた。
戻ってこいと泣きつく元婚約者からの手紙を焼き捨て、マリーは今日も騎士団長の膝の上で微睡む。
果たして彼女は、誰にも邪魔されない安眠と不労所得を守り抜けるのだろうか。