あらすじ
【正史が黙した、青き英傑たちの「完全犯罪」】
中平六年(189年)、黄昏の漢帝国。
無実の友を処刑され、慟哭する一人の侠客がいた。 名は徐福(のちの徐庶)。 復讐を誓う彼が手を組んだのは、一介の書記官に過ぎない男、向朗。
「剣では届かぬ悪がある。……ならば『計算』で殺そう」
感情で動く武人と、理屈で動く能吏。 水と油の二人が描いたのは、郭嘉、陳羣、司馬徽ら、のちの麒麟児たちをも巻き込む、壮大かつ緻密な「完全犯罪」だった。
武が舞い、知が穿つ。 三国志の表舞台に立つ前夜、彼らが命を燃やして成し遂げた、歴史の闇に葬られた復讐劇。 青史に残らぬ若き日の義憤を描く、本格歴史ピカレスク、ここに開幕。