あらすじ

市立図書館で働く凜は、毎日「昨日より一ミリ良くする」を合言葉に、棚の並びや掲示物の角度まで整える努力家。しかし、困ったときほど助けを求められない不器用さを抱えている。 同僚の渚は、周囲の意見を柔らかく取り入れ、学ぶことを楽しむ人。凜の硬さを笑い飛ばしつつ、そっと背中を押してくれる存在だ。 ある朝、返却箱から見つかったのは銀色の栞。裏面には「この恋が消える前に」と彫られていた。持ち主を探す中で出会ったのは、栞を大切にしてきた老夫婦。言葉や記憶が薄れていく現実の前で、それでも手をつなぐ二人の姿に、凜は自分の“強がり”を重ねてしまう。 渚の提案で図書館に「大事な一文」を集める掲示板を作ると、来館者たちが笑いながら、時に涙ぐみながら一文を残し始める。短い言葉がつないでいくのは、恋だけじゃない。誰かに頼ること、誰かを支えること――凜自身の小さな変化だった。

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エブリスタ
エブリスタ2026/01/15
  • 現在の作品銀の栞に刻まれた「この恋が消える前に」――図書館で始まる一文掲示板と、助けられない男の小さな変化