あらすじ
ひとつの訃報が、日本中に強い衝撃を与えた。
レジェンドと呼ばれ続けてきた大物俳優が亡くなったのだ――
それから、あるひとつの事実が公になった。
それは……、逝去した大物俳優がおこなっていたセクハラ行為である。
長年、苦しめられていたのは女優の卵であった女性たちだ。
当時は若かった女性も、今では立派な大人の女性になっている。……彼女たちが女優として活躍しているのか、と言えば、限られた人だけだろう。大多数は女優を辞めている。
大物俳優からのセクハラから逃れるために、芸能界から身を引いたのだ……。
夢を諦めることで安全を手に入れた。
……それって異常事態だろう?
心に大きな傷を負った女性もいる。
本人からではない強い圧力で、訴えることもできず、当時は週刊誌に告発するという手段も取れなかった。彼女たちは彼の前では無力だったのだ――しかし。
元凶は死んだのだ。
俳優として、大きな功績を残した偉大な人だろう……武勇伝も多い。
だが、それがどうした?
女性側からすれば、そんなことで『された』ことがなくなるわけではない。
許せなかった。
――あいつを、このままレジェンド俳優として終わらせてたまるか!!