あらすじ

「速やかに廃棄せよ」その命令を無視した俺の怠慢が、十年後、奇跡になった。 児童養護施設の職員・山田は、事なかれ主義の男だ。 「正しいことは眠い。手間がかかる」 そんな彼の手元に届いたのは、リコール対象となった高性能義手が入った段ボール箱。 本来ならすぐに捨てるべきその「手」を、山田は物置に放置する。 そしてその夜、孤独な少年・ケンジがそれを持ち出したことを知っていながら、山田は報告書に嘘を書いた。 「廃棄完了」と。 それは正義感からではない。ただの保身と、少しの気まぐれだった。 しかし、その嘘が少年の孤独な夜を埋め、やがて本物の親子の絆へと繋がっていく。 お題フェス「手」参加作品。 不器用な大人と、傷ついた機械の手が織りなす、静かで温かいヒューマンドラマ。

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カクヨム
カクヨム2026/01/15
  • 現在の作品『消音の奇跡と、俺の怠慢な右手』